メーカーへの交渉提示価格算出までのロードマップ!
上代価格(プライシング)は適当に決めてはいけません!
よくみるプライシングの方法として、
売れているプロジェクトのリターンが〇円だから私も〇円で設定や、
上代価格の見込みを「自分の欲しい利益だけの目線で設定している人が多く」
この部分で多くの人が損をしている部分が多いので、
少しフローが手間ですが順番に確認していきましょう。
STEP1 機能・特徴/メリット/ベネフィット を洗い出してみましょう!
最終的には「コアベネフィット市場」を予測して見つけるのがゴールなのですが、
いきなり「コアベネフィット市場」は何ですか?
と聞かれてもわからないですよね?
これまでクラファンのLPを100本以上書いている私ですらいきなり聞かれても分かりません。
綿密な分析の上に予測して洗い出していきます。
まずは「ベネフィット」という言葉も聞きなれないと思うので解説します。
ベネフィットとは
【ベネフィットとは】・・・顧客が商品やサービスから得られる効果や利益のことを指します。
競合品を探すにはまず「機能・性能」から「メリット」を見つけて「ベネフィット」を導き、
それがどうお客さんの生活に結びつくのか?が重要になります。
ベネフィットの3分類とその強さを理解しましょう!
ベネフィットには「機能的」「情緒的」「自己表現」の3分類あり、
提唱者は「機能的なベネフィットではなく、情緒的ベネフィット・自己表現ベネフィットに目を向けよ」と述べています。
実際にセールスライティングを学んでいない人に「製品の売りはどこですか?」と聞くとほとんどの人が「機能的ベネフィット(製品の特徴)」を言いますがそれは作り手側からの目線でお客さんが求めている情報は特徴や機能ではありません。
お客さんはその製品を買うとどんないいことがあるのか?という目線でモノを買います。
そのお客さんへの価値の中でも「情緒的ベネフィット・自己表現ベネフィット」の要素が強ければ強いほどお客さんからは魅力的に見えます。
FABの法則を使って「ベネフィット」を洗い出してみましょう!
先ほど言った通り「製品のベネフィットが何か?」といきなり言われてもパット出る人はほとんどいません。
また、ターゲットによってもベネフィットは変わるのでどれが最もお客さんに訴求するときに響くベネフィットなのかわからないですよね?
ターゲット・ベネフィットによって市場の上代の目安は変わってくる為、フレームワークを使って整理しながら考えるのが有効です。
製品についてまずは「特徴」を挙げていくと、それによってもたらされる「効果」が明確になり、顧客に与える「ベネフィット」が分かってくるというフレームワークです。
どんなベネフィットも、基本的には製品の特徴やメリットによってもたらされています。
FABの法則を使って順番に考えていくことで、マーケティングで強調すべきベネフィットが明らかになります。
【Feature】製品の特徴は「製品の構成要素」を元に書き出していきましょう!
《製品の構成要素》
1.「コア」・・顧客の本質的なニーズを満たすための根本となる機能や価値・・・最終ゴール
2.「製品の実態」・・コアに付随する製品特性やスタイル、品質、外観、ブランド・・・まずはココを把握
3.「付随機能」・・アフターサービスや保証など
一番に注目すべきは「コア」の部分です。
「コア」とはベネフィットの中で最も重要なベネフィットのことを指します。
イノベーター理論の導入期である「イノベーター層」「アーリーアダプター層」は「コア」を重視する傾向があります。
それはなぜかというと、クラファンに出てくるよくわからないブランドのよくわからない製品では知名度が低いので、消費者に提供する本質的な価値で差別化する事が必要になるからです。
その為、「最も重要なベネフィットは何か?」というのを考えていく必要があります。
さきほども話した通り製品による「ベネフィット」はターゲットによって沢山出てきます。
どのベネフィットをコアに置き「訴求」するのかで、「買ってくれるお客さんの属性」、「闘う市場」、「売上」が大きく変わってくるのでここの部分は非常に重要です。
「コア」はいまFABの法則で導くゴールになるので一旦置いといて「製品の実態」について羅列していきましょう。
製品の実態を参考に製品特徴を丸裸にしましょう!
製品そのものや製品の特性のことでもあるので下記項目に沿って書き出してみましょう。
マインドマップでまとめると効果的です。
フォーマットを作ったのでそれに打ち込んで整理してみましょう!
ブランド・・・
機能・・・
性能・・・
品質・・・
スタイル・・・
パッケージ・・・
《ディフューザーを例にみる「製品の実態」》
機能・・香水を掛けると拡散する、吊り・置き、エアコンルーバーに付けれる(インテリア)
ブランド・・台湾、コンクリートブランド
品質・・航空機に使われる素材仕様、マットの表面処理で外観品質がいい、
性能・・拡散性(香水の量で調整できる)
スタイル・・
パッケージ・・ギフト用にも使える高級感のあるパッケージ
その商品独自の特徴の項目は「まとめサイト」を参考にしていきましょう!
まとめサイトは、特定のテーマに沿って情報を収集・編集したウェブサイト。
例ːおすすめ〇選、○○が解説する選び方、〇〇ランキング等
「まとめサイト」ですがGoogleでよく検索されているキーワードには大体存在しているので、
「自分の製品に近い製品のまとめサイト」を探してみましょう!
「まとめサイト」のキーワードを探すのに「Googleキーワードプランナー」を使いましょう!
GOOGLEキーワードプランナー・・・Google広告の配信に使うキーワードについて調査できる無料ツールです。主な機能に「メインキーワードと関連するキーワードや検索ボリュームの確認」があります。
https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/tools/keyword-planner/
まとめサイトを探す時によく陥るのが「どんな検索ワードがメジャーなのかがわからない」という事だと思います。
※周辺語や連想語についてはラッコキーワードの月額会員で検索できます。
今回実際に例に出してみた「ディフューザー」の場合は「カーディフューザー」というのが明確な商品なので、
「カーディフューザー」でいきなり探してOKです。
あくまで網羅的にフローを説明していますが省ける部分は省いてもOKです。
結果として下記のようなまとめサイトが3番目に出てきたので、
ここでおススメされている「機能」や「ポイント」を項目に加えていきます。
車用アロマディフューザーのおすすめ8選|無印良品など人気商品を厳選【デメリットや選び方も解説】https://www.esquire.com/jp/car/car-feature/a40137135/car-aromadiffuser-recommend/
【Advantage】製品特徴を元に効果を洗い出しましょう!
メリットを見つけるには「~なので」を多用します。
といったようにマインドマップにまとめた特徴に対して全て「~なので」で繋げて考えてみましょう。
メリットを鍛え上げて「根拠のあるメリット」に昇華させていきましょう!
「~なので」でメリットを浮かびあがらせる時に大事なのは「しっかりとした根拠を持ったメリット」かという事です。
先ほどの例でいうと、
といったように「~なので」ででたメリットに対して「何と比べるのか?」「ほんとうにそれは正しいのか?」はわからない状態です。
そこで、「市場の分析」と「競合品の分析」が必要になってきます。
客観的にそれは「メリット」と言えるのかを検証していきます。
さきほどピックアップした「まとめサイト」に掲載されている商品+クラファン商品と比較します!
「市場の分析」は既に先ほどGOOGLEキーワードプランナーで決めた「キーワード」を仮の市場と設定して、その際調べたまとめサイトに出ている「競合品」と比較させましょう。
同じくマインドマップにまとめていきます。
まとめサイト以外はクラウドファンディングサイトでも競合プロジェクトを抽出して比較していきます。
市場の分析場所 まとめ
全ての機能をピックアップして比較するとものすごく膨大な量になるので、レビューをみてお客さんが惹かれたところNGな所を抽出してその製品が何で選ばれたのか?を拾ってその部分だけに注目しましょう!
主に「レビュー」と「コメント」から「ポジティブレビュー」と「ネガティブレビュー」に仕分けをしていきます。
そして「お客さんがなぜ選んだのか?なぜダメなのか?」を要約していきます。
要約した中で、メリットに書いた部分で勝っている要素、勝てる要素の部分の根拠をメリットに付け足していきます。
メリットデメリットは両立できない関係が沢山あります。(そのメリットがある代わりにデメリットになっている)
その場合は必ずしも勝っていなくてもいいのでとりあえず洗い出して書いて行きましょう。
【Benefit】最後にベネフィットを洗い出しましょう!
おさらいをすると【ベネフィットとは】・・・顧客が商品やサービスから得られる効果や利益のことを指します。
羅列したメリットを受け取った結果を想像してベネフィット化していきましょう。
実例のカーディフューザーの場合のメリットは、
・自分の好きな香水をディフューザーにできる
・自分が選んだ安全な香水を使う事ができる
・半永久的にディフューザーとして使う事ができる
・設置場所で香りの強さを選ぶ事ができる
・ジュラルミンでできていてかっこいい
・座席につけられる
・ドリンクホルダーに置く事ができる
・香りを場所によって使い分けることができる
など
メリットからベネフィットを抽出すると、下記のような形になります。
これらも全てマインドマップにまとめておきましょう!
また、メリットを受けてベネフィットではなく「損失を回避」できるパターンもあるのでそちらは例外として記載しておきましょう。
・周りの人から凄いと思われて優越感を得れる
・女性からモテて自分に自信がモテる
・想い出の残るドライブが出来る
・安心してドライブで香りを楽しめる
(損失回避)
・自分の好きな香りが無くなる事が無い
コアの前に「カテゴリー市場」と「ベネフィット市場」の違いを理解しましょう!
コア=最も重要なベネフィットは「クラファンの層にあったターゲットに対するベネフィットを探す作業です。」
「ベネフィット市場」と「カテゴリ市場」とは
※引用 参考:マーケティングプロフェッショナルの視点(音部大輔)
実際にどちらのプロジェクトが売れたと思いますか?
右側は約250万円 左側は約100万円
(それも左側の時は広告費用を10万円掛けていましたが、右の時は5万円だけでした。)
2つの画像を分析すると、
左はお肉を焼くという機能の訴求で「アウトドア市場」・・・競合はスキレット
右はアウトドアの際に家族から褒めて貰えるベネフィットを得る「アウトドア市場」・・・競合は便利用品やオーブンなど
スキレットの市場相場は3000-1万円位、その他のアウトドア用品はピンキリで高いものは10万円するものも、
一方このスキレットは2万円での販売でした。
(インスタからの流入やメディア流入など不確定要素も大きいのですが、過去の経験上カテゴリ市場より、機能に新規性のある裏付けされたベネフィット市場の方が圧倒的に単価も高くクラファンでは売れます。)
コアの特定はクラファンのターゲットを見据えて設定します
少し余談を挟みましたが、
ターゲットによってベネフィットが変わる事は理解して頂けたと思います。
では最後にどのベネフィットに絞ればいいの?という疑問ですが、
「クラウドファンディングの売れているプロジェクト」を参考にしていきます。
正直ここに正解はないので予測した上でクラファンに挑戦することになります。
(それがテストマーケティングの意味でもあります)
クラウドファンディングにおいては絶対に「ベネフィット市場」で闘う必要があります。
ターゲットは極力「M2層(35歳から49歳までの男性)」の情報感度が高いユーザーで下記のような属性がメインです。
「どのベネフィットがハマっているのか?」はクラウドファンディングサイトを参考にしていきましょう!
最後 ベネフィット市場が決まったら上代(プライシング)を行う
実際にプライシングの流れを実例で確認してみましょう
こちらの実際にMakuakeで成功したプロジェクトを実例にこれまで解説してきた流れを復習しながら考えていきましょう!
今回は一般的なアクセサリー市場の価格を参考にしましたが、Makuakeで同じベネフィット市場を参考するのに「モテ」や「男」などで検索して同じベネフィットの商品をリストアップをしていきます。
(今回Makuake上では300万円以上いっているプロジェクトが無かったので参考になるプロジェクトがなく一般市場を持ってきています。)
※私の体感として、広告費用10万円に設定している業者が多く300万円行けばプロジェクトとしては成功に入るので、300万円を一つの目安にリターンの参考プロジェクトを決めています。(単価2万円の場合 単価がそれ以外の場合は比例して参考金額の基準も下げています。1万円なら150万円など)
実際予想通りに2万円のラインでリターンを設定することで多く売れていきました。
2万円以上のセット品も多く売れていました。(車2台持っている人多いみたいです・・・)
※ベネフィットとして自己表現ベネフィットの要素が強いプロジェクトなので売れやすかったです
ベネフィット市場を探す上での注意点
ここまで、「ベネフィット市場」の重要性について話してきましたが、いくつか注意事項があります。
・インフルエンサーのプロジェクト案件のリターン価格は無視する。
・ベネフィットの根底には機能的な要素が支えとしてある事を忘れない。
・インフルエンサーのプロジェクト案件のリターン価格は無視する
最近Yotuberをはじめとするインフルエンサーが商品開発をして販売しているケースがあります。
プロジェクトで異様に売れているものがあれば、
ページの実行者紹介を確認してインフルエンサーではないか確認しましょう!
自己表現ベネフィットがベネフィットでは一番強い要素と言いましたが、インフルエンサー案件の場合、インフルエンサーのようになりたいという願望が自己表現よりさらに強い傾向があります。
SNSの発展と共にマーケティング業界も日々変わっているのでこういった案件では設定単価が高めでも売れます。
(価値基準があってないようなものなので気にしないようにしましょう。
その価格で売れているから自分の商品も売れるとは思ってはいけません。)
※逆を返すとInstagramやTwitterの運用でファン化が進んでいれば、市場の上代価格よりも高く買う人は多いので、
クラファンの挑戦とSNSの運用はセットで行っていきます。
ベネフィットの根底には機能的な要素が支えとしてある事を忘れない。
「ベネフィット」を重要と言い続けていますが勘違いして欲しくないのは、
クラウドファンディングのプロジェクトでは、
「機能的ベネフィットも備えていないと売れません」
もっというと
「機能的ベネフィットを支える製品特性の目新しさ」も大事です。
あくまでプライシングする際のお客さんの見え方としてベネフィット市場基準にするという話なので、
ベネフィット設定さえできれば「商品力」はないというわけでは決してありません。
(リサーチにおいては機能面から探す方が簡単です。)
実際にクラファンで売れている事例の要素を見てみましょう!
①情緒的ベネフィット・・・掛け布団1枚で寒い冬も過ごせる安心感
➁機能的ベネフィット・・・オールイワンなのに3cmの薄さ
③機能的ベネフィットを支えるアタラシサ・・・エアロゲルを使っている
③の機能的ベネフィットを支えるアタラシサが「商品力」に結びつきそこはマーケティングでは変えられない要素なので商品リサーチの時は大事ですがお客さんから見た時はあくまで①➁が決める要素としては強いです。
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