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実例 カーディフューザーの場合

TOGO 実績 Makuake

実際に私が出したプロジェクトでご説明します。

このプロジェクトは台湾のZECZECというクラファンで約700万円程売れていた商品の独占販売権利を貰いました。
https://www.zeczec.com/categories?scope=raised&type=1

注目した理由はシンプルで、
Zeczecで「支援金額順」で競合が少ない500万円以下の売上のプロジェクトかつ100万円以上売れているプロジェクトをザッピングしていて「直感的に閃いた」からです。
取引先の社長のベンツに乗っていた時、エアコンルーバーを見るとLINEのキャラのかわいい芳香剤がついていて、車に全然あってないなーという記憶をプロジェクト見ている内に閃いたのがきっかけでした。

※Makuakeの売れ筋のアウトドアや睡眠、珈琲などマーケットインから探すも〇ですし、
アイデアが無い人はとにかく海外でそこそこ売れている=日本でも売れる!という理論でとにかくプロジェクトを沢山みてから日本のマーケットリサーチをしていきましょう!
今回は後者の考えで最初はとにかくカッコいい!という理由からスタートしています。

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この商品の需要をどう見ていたのか?を解説していきます。

クラファンのプロジェクトは「コンセプト」が最も重要です。
「コンセプト」が変われば「ターゲット」も変わってどのくらい売れるのか?も大きく変わります。

ディフューザー市場はMakuakeでは不人気でした
当時100万円を超えるプロジェクトは1つだけでした

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ここで見るべきは売上数です。
「483名」という売上数がベンチマークとなります。

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レビューを見た時に、
「プラスチックの芳香剤が嫌い」
「車内の雰囲気を壊さないツールに出会えました!」
「新調した車にあうものを探していた」

と書いてあり、
「ディフューザー」が欲しいというより「車のレベルに合わせたものを揃えたい」という需要が「ディフューザー」にもあるんだと考えました。

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単価としては4320円とかなり安いので
「値段が高くても高級車を持っている人は購入するだろう」と考えました。

ネットで調べると高級車の所有割合は全体の8%位なので40名位は最低売れると考えてこの数をベースに数量交渉をメーカーに。

実際はMakuakeユーザーは39歳以上の男性の会員数の割合が多く、
高級車を持っている人も会員層で多そうだったので、
「100個位」は売れるかな?という目標設定でした。

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実際22800円と強気の価格設定にしていました。
何故強気の価格設定にしたかの根拠は4章後の「いくらで売れるか予測」でクラファンを挑戦するのに大事なマーケティング的な考えで話していますので後で確認下さい。

あわせて読みたい
いくらで売れるか予測! 【メーカーへの交渉提示価格算出までのロードマップ!】 【上代価格(プライシング)は適当に決めてはいけません!】 よくみるプライシングの方法として、 売れているプ...

実際のプロジェクトでいくら原価が掛かったか全て公開します。

クラウドファンディングは日本で我々が初めて売る製品なので、「自分で売価設定が出来ます」(今回は22,800円)
その為「原価計算」の正確性が重要になります。
(原価の積み上げから売価を決めれるので必ず利益が出る構造になります。※売れるかはまた別の話なので後述します。)

《原価一覧》
①製品代
➁関税・輸入消費税
③国際送料
④国内運送費(入庫費用含む)
⑤広告費用
⑥その他経費(LPページ費用やサンプル費用など)

これらが原価の一覧となります。
実際に1つのプロジェクトでこれらがいくらかかったのか?
いくら利益が出たのか?説明したいと思います!

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このディフューザーですが、台湾では定価が当時のレートで「12000円」の定価で売られていました。
(台湾のクラウドファンディングzeczecでの定価価格)

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Zeczecプロジェクトページのリターンの抜粋

あとで掛率の解説はしますが、原価計算をすると大体「7200円~8400円」の間で仕入れれば利益が2-3割残るという計算でメーカーと交渉していました。

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実際の見積書

見積書を確認すると仕入値が「60$」で最低ロットが100個でした。

2021年5月31日のレートは「108.76」です。大体5円位は余裕をみて原価計算をします。「114円レート」で見ていきます。

60$×114円=6840円となります・・・・①

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・関税の計算
関税は仕入れ金額+港までの運賃×関税率となります。

・関税の調べ方
経済産業省の輸入統計品目標から該当ジャンルを予測して計算する
https://www.customs.go.jp/tariff/

といっても見ても全然わからないと思うので、  
判断できない場合は最寄りの税関に相談しましょう。
https://www.customs.go.jp/tetsuzuki/c-answer/sonota/9301_jr.htm

サンプルを輸入した時の書類から見るのが正確です!

既にサンプル輸入している場合は「輸入許可通知書」をみてみましょう!
輸入すると段ボール箱の外側につけられている書類を探してみましょう!

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そこの関税率を見ていきましょう!上の画像だと「仕入れ金額+港までの運賃×7.4%」となります。
なので仕入れ消費税10%+7.4%は原価に見込むようにしましょう。

ディフューザーでは

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サンプルを輸入した時に日本の税関で発行される輸入許可通知書(大体サンプルの箱に封筒が張られているか中に入っています)

関税(ベルト部分だけ10%、本体は無税)34700円
消費税+地方消費税(約10%)150600円+42400円=193,000円

合計ː227,700円・・・➁

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最初はいきなりフォワーダーに見積を取らなくてもOKです。
(攻略編購入頂けた方で信頼できそうな方には、個人事業主でも使えるフォワーダーと国内配送の倉庫会社を紹介致します。
紹介することで私に利があるわけではないので、フォワーダー、倉庫会社に迷惑が掛からなそうな方のみの紹介となりますので確約はできないです。)

EMSで概算価格を見るとき

・メーカーから梱包後のサイズと重量を聞く
(梱包後サイズː「CARTON SIZE」梱包後重量ː「GROSS WEIGHT」を教えてとメーカーに問合せましょう)

・ケースの入数を確認する

※サンプルの輸入がある時は、PackinListを欲しいと事前に伝えると〇

《輸入する時にメーカーが用意する書類》
・INVOICE(請求書)
・PackinList(梱包してある輸入貨物の明細書)

この2つはメーカー側が絶対に発行しないといけない書類なので、
出してもらうのは申し訳ない等変な遠慮は不要なので堂々とPL(PackinList)欲しいといいましょう。

※逆に我々が作らないといけない書類は特にありません。

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メーカーから取得したパッキングリスト

見えにくいかもしれないですが、この製品は1つのケースに45個入ります。
ケース重量は9.6キロが1つと3.08キロが1つ。

2つ併せて約15000円なので、
15000円÷45=333円/個・・・③

※長い物や重さによってはEMS使えないのでその際はフォワーダーに見積します。

郵便局 | 日本郵便株式会社海外へ郵便物を送るときの流れや国際郵便に関する商品・サービスを紹介しています。国際郵便を利用すれば、世界120カ国・地域にwww.post.japanpost.jp

実態は、Makuakeでは全部で291個輸入したので

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フォワーダーから私宛の請求書の抜粋

82,731円÷291個=284円・・・③
(EMSの333円と比べて1個辺り50円近くフォワーダーの方が安くなりました)

国内運送はCSVで倉庫会社に丸投げ!

Makuakeをはじめとしてクラファンではプロジェクトが終わるとCSVファイルで顧客情報が取得できます。

その為、国内でのお客様の発送作業は「CSVでの取り込みができる国内倉庫会社と契約しましょう。」

CSVファイルを国内倉庫会社の指定のフォーマットに変える必要がありますが、数百件の発送作業が1-2時間で終わります。
(自宅から発送するより安いケースが多いので時間と手間も含めて倉庫会社に委託しましょう)

倉庫会社の選び方

・CSVで発送情報入力ができる
・発送費用が安い
・検品や説明書入れのようなオプションがあるEC専用倉庫等が〇

今回、210か所への発送

❶佐川急便 210か所 120440円
❷運送管理費 210個 8400円
❸システム利用料 10,000円
❹段ボール 210枚 11,340円
合計ː150180円・・・④
(1件当たり715円なので全国様々な所に送ってこの価格なので自分で送るよりも安いケースがほとんどだと思います)

⑤広告費用

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Facebook広告マネージャーの私の管理画面

広告は全てプロジェクトが始まる前にFacebook広告で掛けます。
このプロジェクトでは合計で、

Facebook広告費用ː124,751円・・・⑤

⑥その他経費(LPページ費用やサンプル費用など)

サンプルは4個 60$×4個=約30000円(輸入費用含む)

LPぺージは内製です(ページ制作会社なので)

最終の利益金額は?

Makuakeの売上

3,912,320円
-Makuake手数料20% 782,464円
-①製品代ː1,760,609円
-➁関税・消費税ː227,700円
-③国際送料ː82,731円
-④国内運送費:150180円
-⑤広告費用ː124,751円
-⑥サンプル費用ː30000円

最終利益ː753,885円 利益率19.2%
(このプロジェクトではクラファン助成金を使用したので、
助成金交付決定額 金 355,665円が後で返ってきたので、合計1,109,550円(利益率28.3%)が最終の手残りの利益でした。)

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さらにおかわりクラファンと言われMakuake終了後にmachi-yaに掲載して230万円の売上が上がりました。

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Makuakeでは最初ということもあり「最大30%OFF」の価格で出していたのですが、machi-yaでは「最大割引率を15%」に設定することで利益率は10%近く改善し1つの商品で約180万円の利益がでています。

※Makuakeでプロジェクトを行った半年以内はMakuakeより安い価格での販売は禁止されているので、Makuakeで15%OFFで売れた場合はどんなに安くても15%OFFまでしか出せない決まりになっています。

この商品は利益率が低いので卸売りはしませんでしたが、
卸売りを考えるとMakuakeの手数料を引いて3-4割は利益が出る構造で価格設定していくのがよいです!

実際に商品を見つけたら原価計算をする癖をつけていきましょう!
https://drive.google.com/drive/folders/1fH1uya1a3l0bLxV6q6mLk6BUac_EdtbO?usp=sharing
・原価計算シートをダウンロードしてご使用下さい!

この一連の流れはどのくらいかかるの?

クラファンは1つに掛ける時間が長くなる傾向になりますが「待ちの時間が長い」ビジネスでもあります。
その為、「Amazonや楽天のEC販売」をしながら同時並行で進めるのがおススメです。
今回のプロジェクト私が行った日程を全部書き出してみました。
(この時サラリーマン+デザイン会社の事業をやりながら空いた隙間時間で行っていたので、専業だともっと早いと思います。)

《実施の流れ》
2021年3月5日 メーカーにメール問合せ
3月10日 返信が無いので追撃メール
3月11日 メーカーより返信あり
3月17日 見積受領(11-17日の間に3通メールでやり取り)
3月17日 サンプル発注
3月25日 メーカーサンプル発送
4月1日 ZOOM打合せ
4月13日 契約書のひな形送付
5月14日 契約書締結
6月2日 Makuake申込
6月10日 Makuake初回打合せ 
6月10日-7月1日 ページ制作
7月1日 ページ初回審査 
7月12日 ページ審査戻り 
7月12日-19日 広告運用
7月15日 最終入稿 
7月20日-8月29日 Makuake公開 
10月6日 入金 
10月6日 発注 
11月20日 Machi-ya申込 (ページ制作はMakuakeのコピペなので1日で終わります。)
※今はコピペできなくなったので2-3日掛かります。
11月29日 商品輸入 (日本着)
12月1日 商品国内配送 (Makuakeは終了)
12月4日-22年1月30日 Machi-yaで2回目のクラファン開始 
2月28日 入金
3月 発注
4月 輸入&配送

ここまでがリサーチ前の準備です!
これから自分がリサーチしていくイメージはついたでしょうか?
一度noteの本編に戻って続き読んで頂ければと思います!